こちらには、何となくの思い出やワンポイントアドバイス的な事を気が向いたときに書いていこうと思います。投稿は上に積んでいきますので、お時間のある方は下の方から見て頂くと良いかと思います。
2022.9,25
手芸という幅広いジャンルの中で、特別優れている中に「手編み」は確実に入ると思います。
・ひと作品の材料費でとても長期間楽しめる
・編み間違えても、ほどけば元通り
・小物、着るもの、男性女性子ども用、オールマイティな作品を編める
・完成品が実用的
・棒針、鍵針、アフガン編みそれぞれ、同じ糸を使っても表情が違い、またそれぞれに色んな模様がある
今頭に浮かんだだけでも、これだけの長所があります。まだあるかと。
私が特に気に入っているのは、間違えてもほどけば直せる点と、完成品が実用的!ですね。
とは言え、どの手芸でも教室に行けばすぐに綺麗な作品が完成する訳ではありません。毎日コツコツと
練習する必要はあります。それが苦手な人には編み物は向いていないと言っても過言では無いですね。
秋ごろになると良く「クリスマスまでにマフラーを編みたいんです」の問い合わせがありますが、
ハッキリ言って無理です。愛があろうが頑張ろうが、そういう問題では無いのです。
限られたおけいこ時間の中でイロハのイからお教えしても、作品の大半は「自宅で編む」事になります。
初心者さんは「間違えてももどれない」「間違えても気付けない」「そもそも編み目が汚い」んです。
次のおけいこ時に持ってこられて、その時点でほぼスタート地点まで戻らないと駄目、なんてザラです。
日々の練習を経て、ようやく綺麗な編み目が編めるようになります。
逆に言うと、目標が「来年のクリスマス」なら、頑張り屋さんならベストを編めるかもしれません。
どんな道でも、近道は無いと思っておいて下さいね。
2021.11.3
「毛糸はどこで買えば良いですか?」
実は、この質問が一番難易度が高い現状です。
数年前前は、京都駅地下のポルタに「マスザキヤ」さんという、自信を持ってお勧めできる毛糸屋さんがありました。
信頼できる日本メーカーは勿論、海外の高級糸も取り扱い、店員さんも皆さんプロで相談にも乗って下さり、欲しい玉数が無ければ他のマスザキヤさんに在庫があるか問い合わせて下さるのです。
なので教室に通われる生徒さん、特に初心者さんにはマスザキヤさんをお勧めしていました。
ところが、ポルタが全店リニューアルした際、マスザキヤさんは撤退してしまったのです…
皆様ご存知のように、色んなショッピングモールに「手芸店」はあり、毛糸も置いてあります。しかしあくまで手芸品全般を取り扱っている店。店員さんも毛糸や編み物のプロという訳ではありません。
もし、大阪に行く事が多い方はぜひ「マスザキヤ」さんを訪ねてみて下さい。京都には無くなったものの、大阪には店舗が多数あります。
サイトのリンクを貼っておきますね。https://masuzakiya.co.jp/
さて、大阪へは行きにくいなあ…という方には、隠れた名店をお教えします。「京都 糸のきんしょう」さんです。
サイトhttp://www.eonet.ne.jp/~kinshou/を見て頂くと解るように、とても多くの糸を作っておられます。また、良く見る「糸玉」ではなく「コーン巻」での販売なので、糸継ぎがとても少なくて済み、延々編んで居られます。
逆に「少しだけ欲しいんだけど」には向かないんですけれど(;^_^A
価格もとても親切設定です。楽天にも出店しておられるので、ポイントを貯めている方はそちらで購入されると良いかと思います。
きんしょうさんの「糸見本」はえすはうすに置いてあります。また、購入された方には無料で一部の糸見本が同梱されているようです。
どちらも足を運ぶのは難しい方は、先ずは日本の信頼できるメーカー品を購入される事をお勧めします。高い糸なら良いという訳では無く、何を編むのかによって基準を決められるのが良いでしょう。
40グラム一玉500円~なら、間違いは無いと思います。ハマナカ、PUPPY、スキー毛糸、内藤商事、ダイヤ毛糸、ダルマ毛糸(横田商事)、等々。
「リッチモア」は、ハマナカの商品です。普段の作品より少し高級感を出したい、華やかな作品を編みたい方の為に別部門を設けておられます。
特別枠としては「野呂英作」さんシリーズですね。https://eisakunoro.com/
ただメリヤス編みで編むだけでも、驚くほど綺麗な談染めが浮かび上がります。難点は価格がお高めな事でしょうか。
特別な一枚には最適かと思います。それに、高価な糸を買うと、途中で投げ出す確率も下がりますよ(*^^*)
2021.4.28
「ニッター」と言う職業名をご存知ない方も多いかと思います。編み物の本に掲載されている作品を編むお仕事です。基本的には、その作品をデザインされた先生のお弟子さんが編まれている事が多いと思います。
私も長谷川先生の依頼でお引き受けしていました。先生によって進め方はまちまちだと思いますが、私の場合はまず先生から
渡された編み図のゲージを編み、それを元に目数段数や模様数を決め、複数回に渡って先生にチェックして貰います。
趣味では無く仕事で編む以上、先生の目は厳しいです。寸法が1センチ違うと編み直しでした。また、「あと一段編めるかな」と
思って編んでいって、あと数目の所で糸が足りなくなったら、その段の最初までほどかなくてはなりません。
編み地の途中での糸替えは厳禁なのです。また、端で長く残った糸は邪魔なので切りますが、それら全て袋に入れて保存して
いきます。本に掲載する際の「使用糸量」を正しく計量する為です。全てのパーツを編み終えるまでが私の仕事で、仕上げは先生がなさいます。本の出版予定日が決まっているので、提出期限は勿論有ります。ニッターの仕事をお引き受けしている間は、資格取得の為の作品に手は付けられません。私の場合子どもが幼かったので、明け方や夜中に必死で編むなんてしょっちゅうでした。
また、教室内でニッターを引き受ける生徒は殆どいなかったため(皆さん趣味で通われていましたから仕方ないですね)「いつか教室を開講したい」「その為には何でも経験しておきたい」と思っていた私のような人間は依頼しやすく、実際勉強になる事ばかり
でした。
ただ、自宅で出来る仕事である以上頂ける「ニッター代」は「内職」と同等。初めての仕事の時頂いた金額は6,000円でした。時給換算すると涙が出る様な金額です。
しかし、お金には変えられない「貴重な経験」と、私の名前が掲載された作品本は一生の宝物です。先生が他界された事により、
遺品とも言えます。経験に勝る財産はありませんね。
2021.1.26
毛糸を購入して編み始めたら、糸が結ばれていた経験はありませんか?
毛糸玉の値段に拘わらず、出てくるときは出てきます。私が我流で編んでいた時は、裏側に回るようにして編んでいました。恐らく同じことをなさっている方は多いと思います。
でも教室に通うようになって先生に教わった事の一つとして「結び目は切る」と言われ、驚きました。
しかし考えてみれば、長い間着ているうちに表側に出てくることは十分考えられます。でもどうするのか?
答えは簡単、途中で糸玉が無くなって新しい糸玉に変える時と同じ要領で、糸始末分それぞれ10センチ程残し、結び目だけを切り落とせば良いだけなんですね。勿論、糸替えは段を編み終わった端っこでするのが一番良いので、タイミングが合えば端でした方が良いです。
自分や家族の作品を編んでいる時は、段の途中で糸を継ぎ足しても、糸始末さえ綺麗にすればOK。
私は先生の「ニッター」としての仕事もしていたのですが、そういった公に出る作品や販売する作品の場合、段の途中での糸継ぎはご法度。あと一段編める!と思って編んでいたら残り数目で無くなった場合、その段の最初まで戻らなければなりません。
「趣味で編んでいる作品」と「仕事として編む作品」は全く別物、という事ですね。
ニッターをさせて頂いていた時の「仕事として編む」事で学んだこと、知ったことは沢山あります。また、ここへ書こうかなと思っています。
2021・1・21
棒針編みのみ、我流歴がとても長かったので、資格取得を決心して教室に通うようになるまで「かぎ針」は殆ど持ったことがありませんでした。
しかし師範取得の為には「棒針編み、かぎ針編み、アフガン編み」全てをがっつり勉強せねばならず、好きとか嫌いとか言っていられません。アフガン編みなんて、教室で初めて聞いた名前。思いっきり動揺したのを覚えています。
得意だと思っていた棒針編みも、自己流で適当に編んでいたんだという事を嫌という程思い知ることに。ゲージなんて編んだこともありませんでしたし。ともかく「編む」事だけを楽しんでいたんだと痛感しました。
でもきちんと学びだしてから、目からうろこ状態。思った通りの大きさに編めるようになった事ですら感動。
かぎ針編みもアフガン編みも、棒針編みとは違う面白さで夢中になりました。とは言え、今でも一番好きなのは棒針編みですけれども。二番目はアフガン編みです。かぎ針は教室で初めて学んだも同然なので、逆に「正しい事」しか知らない分自信をもってお教えできるのですが、好きかと聞かれると…微妙です(笑)。